みれっとファームは福島県阿武隈山系から長野県八ヶ岳山麓に移動し、震災から一年三ヶ月の準備期間を経て営業を再開しました。

信州のみれっとファーム周辺の風景

信州のみれっとファームの田圃や工房の前から臨める甲斐駒ヶ岳など、ここは四方に高い山並みを臨むことができます。

遥か彼方の北アルプスも少し行くと陽に映えてとてもきれいに見えます。

ちょっと贅沢な立地ですね。

みれっとファームにとって、2012年は再生のための年でした。

2011年3月12日から始まった避難生活も8ヶ月余の後に長野県の新天地に巡り会い、12月に農地と家を購入しました。

避難の仮住まいの家から2012年の1月に引っ越し、２月には家の隣にあった空き倉庫を借りて数ヶ月かけてハンドメイドで工房に改修し、新しい機材を揃えました。

工房の改修が終わらないうちに米作りの準備が始まり、まもなく田畑を起こして種を播きました。家と農地を格安で譲ってもらうためには、荒れたままになっていた田畑でちゃんと耕作するという条件があったからです。

でも苦労の甲斐があって、米をはじめとして概ね野菜の作柄もよく、思っていた以上の収穫がありました。

また、庭にあった栗や柿の木からも収穫があり、煮たり干したりして利用しています。

焼き菓子やパンは休業前とほぼ同じ種類を作れるようになりましたが、以前ほどの注文はなく、それなりのペースで運営しています。

初めての土地で、慣れない家で、分からない地味（土の性質）で、奮闘の連続でしたが、なんとか無事に年を越す事ができました。

これも、栃木や長野で避難のための住宅を貸してくださった方たちや、工房の造作工事に強力な助っ人をしてくださった方々、富士見町の役場の方たち、移住地捜しに協力してくださった皆様のおかげです。

この場を借りて、深くお礼申し上げます。